GHzの電磁波を用いる最新の各種電子デバイスにおいて、電磁ノイズ抑制のために磁性膜が期待される。従来の低比抵抗な磁性膜では渦電流損失が大きく、強磁性共鳴周波数も低いため、電磁ノイズ抑制効果P_loss/P_inが高くなる周波数が低く、対してより低周波の抑制効果を求めない周波数帯での挿入損失も大きいが、ナノグラニュラー膜のような、比抵抗が高く、かつ強磁性共鳴周波数の高い膜を念頭に置くと、低周波で挿入損失が低く、一方で高周波ではP_loss/P_inが急激に高くなることを、磁気回路の等価回路および遺伝的アルゴリズムを用いた解析により明らかにし、最適な磁性膜の指針を示した。