Enhanced Magneto-Optical Effects in Epsilon-Near-Zero Indium Tin Oxide at Telecommunication Wavelengths
掲載日 2023年9月27日
発表者 Kenji Ikeda,Tianji Liu, Yasutomo Ota, Nobukiyo Kobayashi, Satoshi Iwamoto
雑誌名等 Advanced Optical Materials, 2023, 2301320 https://doi.org/10.1002/adom.202301320
概要

イプシロンニアゼロ(ENZ)材料はゼロに近い誘電率を示し、さまざまな興味深い現象を示します。磁気光学(MO)効果は、ENZ材料において大幅に強化されると予測されており、これによりコンパクトな光学デバイスの実現が促進される可能性があります。 しかし、これまでのところ実用的なENZ材料における磁気光学効果の増強は確認されていませんでした。 本研究では、光通信波長において ENZ特性を示すインジウム錫酸化物(ITO)薄膜の特性を解析しました。 成膜時の酸素濃度を変えることにより異なるENZ波長を持つITO薄膜が作製され、それぞれのENZ波長付近でファラデー回転角がピークとなり、EN-One(誘電率がほぼ1)波長においてカー回転角がピークをとることが明らかになり、これらの物性がITO薄膜の誘電率特性に起因することを実証しました。 MO効果が増強されたENZ材料は、超小型オンチップ光アイソレータや一方向トポロジカル導波路などのナノフォトニクスデバイスの開発大幅に拡大することが期待されます。