FeCoV磁性線を用いた磁気式トルクセンサの検討
掲載日 2021年11月1日
発表者 内山 純一郎(信州大)、後藤 拓哉(信州大)、田代 晋久(信州大)、脇若 弘之(信州大)、直江 正幸(電磁研)
雑誌名等 日本AEM学会誌(Journal of the Japan Society of Applied Electromagnetics and Mechanics), Vol.29, No.2, pp. 495-500(2021).
https://doi.org/10.14243/jsaem.29.495
概要

バルクハウゼンジャンプを呈する磁性体を用いた磁気双安定素子に、適当な大きさの交流磁界を印加すると、素子内の磁区反転に伴い素子周囲に巻回した検出コイルに急峻なパルス状の誘起電圧が発生する。その誘起電圧は、磁界の周波数に依らずほぼ一定値を有する電圧となる。これはウィーガンド効果として知られ、その応用先の一つとして、力学トルクセンサが検討されている。磁気双安定素子はワイヤ形状であるため、これを用いたセンサは形状を比較的小さく設計できると考えられる。磁気双安定素子用材料として有望なFeCoV磁性線において、検討を行っている線径が数mmのオーダーと太いため高感度化が期待でき、微小経に掛かるトルクを検出できる可能性がある。本稿では、大径FeCoV線の印加トルクに対する誘起電圧特性を調査した結果を報告している。