液体金属における電気抵抗の理論
掲載日 | 2025年7月1日 |
発表者 | 田巻繁、日下部征信、早稲田嘉夫 |
雑誌名等 | 日本金属学会誌, 89 巻 7 号, p.237-241, 2025 年 https://doi.org/10.2320/jinstmet.J202503 |
概要 | 液体金属中の伝導電子の輸送特性に関しては、液体金属の電気抵抗率を説明する 2つのアプローチがある。1961 年に Ziman は「伝導電子がイオンによってどのように散乱されるか」という Ziman 理論を提唱し、Takeuchi と Endo は 1962 年に「イオンの集合の変動、つまり構成イオンの密度変動が伝導電子の散乱にどのように影響するか」を提唱した。Ziman 理論は多くの研究者に高く評価されたが、Takeuchi と Endo の理論の適用範囲は非常に限定的である。本研究の目的は、Ziman の結果を得るための Takeuchi-Endo の理論の修正である。この目的は、「Takeuchi と Endo は伝導電子の散乱は密度揺らぎの平均値によって引き起こされると仮定し、散乱はq = 0における液体金属の構造因子S(q)のみに関係している」という点を明らかにすることにより達成された。 |
原文のまま掲載しています。