Composition-graded multilayer nanogranular films enabling broadband tunneling magneto-dielectric effect: Role of the granular distribution
掲載日 2021年2月9日
発表者 Yang Cao(東北大学)、Nobukiyo Kobayashi(電磁研)Shigehiro Ohnuma(電磁研)、and Hiroshi Masumoto(東北大学)
雑誌名等 Appl. Phys. Lett. 118, 032901 (2021); https://doi.org/10.1063/5.0027233
概要

ナノグラニュラー膜のトンネリング磁気-誘電(TMD)効果は、新しい多機能デバイスの実現を可能にすることが期待されます。しかしながら、TMD効果の周波数特性は、原理的に特定の周波数にピークを有することを特徴とし、必然的にその有用性は狭い周波数範囲内に制限されてしまいます。本論文では、より広い周波数帯域で高いTMD効果を達成するために、Composition-Graded Multilayer(CGM)構造を採用したCo-MgF2ナノグラニュラー膜について報告します。本研究で得られたTMD効果の挙動は理論的にも明確に裏付けることができ、CGM構造膜における粒子間隔分布がTMD効果の広帯域化の起源であることを明らかにしました。このように本研究によって、TMD特性の周波数応答の制御には粒子の分布状態が重要な役割を果たしていることが明らかとなり、この結果は、TMD効果の広帯域磁気電気デバイスへの応用を可能にします。