Large magnetodielectric effect based on spin-dependent charge transfer in metal-insulator type Co-(BaF2) nanogranular films
掲載日 2020年10月20日
発表者 Hanae Kijima-Aoki(青木(木嶌)英恵)、Yang Cao(曹 洋)、Nobukiyo Kobayashi(小林 伸聖)、Saburo Takahashi(高橋 三郎)、Shigehiro Ohnuma(大沼 繁弘)、and Hiroshi Masumoto(増本 博)
雑誌名等 Journal of Applied Physics, 128,133904(2020)
https://doi.org/10.1063/5.0021636
概要

コバルト-金属-フッ化物ナノグラニュラー膜は、高い電気抵抗率(ρ)と高い誘電率(ε')、さらに高い磁気モーメントを示し、高周波帯域の低電力磁気電子デバイスへの応用が期待される。本報告では、マトリックスがBaF2、ナノグラニュールがコバルト(粒径約2nm)で構成され、高いρを有するCox-(BaF2)1-xナノグラニュラー膜のDC/AC磁電効果を報告する。外部磁界の作用によって、x(Co 量)が0.19~0.54の膜に関し、2.0%~5.9%のρの変化(Δρ/ρ0)が確認され、さらに0.7%~6.0%のε'の変化(Δε/ε'0)が確認された。これらの膜のρとε'が磁界印加によって変化する現象は、スピンに依存する量子力学的電荷移動に基づいて説明される。さらに、x=0.42のCox-(BaF2)1-x膜は、高いρを持ち、メガヘルツに及ぶ高周波数帯域で6%という非常に大きなΔε/ε'を保持します。
本研究で得られた高抵抗磁気電気ナノグラニュラー膜は、低消費電力の高周波磁気電気デバイスにおける新たなアプリケーションを可能にする。