本法人は、研究開発事業として、電気、磁気および光機能材料の開発と、その高性能素子化およびデバイス化の研究を進めております。これらの事業は、現在はもとより、次世代社会においても重要な情報・環境・健康・福祉・安全分野の発展に欠かせない機能材料およびデバイスに関する研究開発であり、その重要性および必要性は今後一層増すものと予想されます。
機能材料の研究開発に関しては、ナノ構造、ナノ組織および相境界層に起因する新しい機能の出現が期待されるナノグラニュラー材料、人体有害元素などを除外し環境保全を図った材料、希少元素を代替した材料などを採り上げ、電気、磁気および光に関連する新機能性、高次機能性および複合機能性を発現する新たな機能材料の創生に関する研究開発を、実用性を念頭に置き、製造技術も含めて進めております。
高性能デバイスの研究開発に関しては、現在広く使用され、基本的なキーデバイスとして知られるセンサ、高周波デバイスおよびアクチュエータなどのデバイスを中心として、その小型・軽量・省電力を含めた高性能化の実現のために、それらデバイスを構成する電磁薄膜材料の高機能化および新規高機能薄膜材料の開発を実施しております。
また、今後、電気・電子機器の高品位化を図る上でその重要性が高まると予想されるデバイス、例えば、情報の処理・制御デバイス、電磁変換デバイスならびに生体からの極微弱情報を検出し制御する生体情報デバイスなどにおいて、新たな原理および発想に基づく高次機能デバイスの創成・登場が熱望されていることから、これに応えるべく研究開発進めております。
具体的な研究開発テーマは、以下のとおりです。
(1)新機能電磁材料の研究開発
(2)デバイス用高機能薄膜材料の研究開発
(3)次世代デバイスの研究開発
1)情報処理・制御デバイスの研究開発
2)電磁変換デバイスの研究開発
3)生体情報デバイスの研究開発
(4)次世代バルク機能材料の開発およびその試作研究
(5)高性能電磁素子およびデバイスの試作研究
研究開発事業部は、3研究開発部門および2開発施設ならびに事業支援室で構成されており、各部門および施設が担当する研究開発テーマは、以下のとおりです。
[研究開発部門]
(1)新機能材料創生部門 :「新機能電磁材料の研究開発」
(2)デバイス用高機能材料開発部門 :「デバイス用高機能薄膜材料の研究開発」
(3)次世代デバイス開発部門 :「次世代デバイスの研究開発」
[開発施設]
(4)素形材開発施設 :「次世代バルク機能材料の開発およびその試作研究」
(5)デバイス開発施設 :「高性能電磁素子およびデバイスの試作研究」
なお、事業支援室は、研究開発事業の支援に関する以下の業務を担当します。
(1)研究開発事業計画および報告に関すること
(2)研究開発事業予算および決算に関すること
(3)知的財産権に関すること
(4)共同研究、受託研究および試作開発研究の受入に関すること
(5)要覧およびホームページならびに研究成果の公開に関すること
(6)公益目的事業推進委員会、特許発明委員会および安全衛生環境委員会に関すること。